根本的な帰属の誤り

根本的な帰属の誤り(Fundamental Attribution Error)は、社会心理学の概念の一つで、他人の行動や振る舞いを説明する際に、内的な要因よりも外的な要因に対して十分な重要性を与えない傾向を指します。

通常、この誤りは以下のような状況で起こります:
1. 他人の行動を評価する際、その背後にある状況や環境要因を考慮せず、その人の内的な特性や性格によって説明しようとすること。
2. 自分自身の行動を評価する際、状況や環境要因を重視し、自分自身の内的な特性や性格による影響を軽視すること。

具体的な例として、他人が遅刻した場合に「その人はだらしない人だから」というような内的な要因に帰属しやすくなる一方、自分自身が遅刻した場合には「交通渋滞だったから」というような外的な要因に帰属しやすくなるといった傾向があります。

根本的な帰属の誤りは、他人を過度に評価する際に偏見や誤解を生む可能性があります。この認知バイアスを意識し、他人の行動を客観的に評価する際には、状況や背景を考慮することが重要です。