チアリーダー効果

チアリーダー効果(Cheerleader Effect)とは、複数の人々が集団として見られる場合に、その集団全体の魅力や魅力を高く評価される傾向を指します。単独で見ると魅力的ではないような個々の人々が、一緒になることで魅力を引き立てられるという現象です。

この効果は、特に人々がグループや集団を評価する際に現れることがあります。個々の人の特徴や外見に注目すると、その人々が魅力的ではないように感じられるかもしれません。しかし、一度に複数の人々を見ると、その個々の特徴が相対的に薄れ、全体としての印象や魅力が重視される傾向があります。

チアリーダー効果は、心理学者のドリス・セドラック(Doris Settles)によって最初に提唱されました。彼女は、2002年に発表した研究で、男性の被験者に複数の顔写真を見せて評価を求めたところ、集団として見た場合の魅力評価が個別の魅力評価よりも高かったと報告しました。

チアリーダー効果は、一部の研究では特に異性間の評価において顕著であるとされています。集団全体の魅力が個々の魅力を引き立てることで、人々は集団をより魅力的に感じる傾向があります。

ただし、チアリーダー効果は一般的な傾向であり、個々の評価や感じ方には個人差があります。また、集団のメンバーが全員が魅力的であるわけではなく、個々の魅力や特徴が重要である場合もあります。チアリーダー効果は、人々が集団としての魅力を評価する際の一つの心理的なバイアスであると言えます。