エゴグラム

エゴグラム(EgoGram)は、人の性格や行動の傾向を可視化するためのツールや診断法の一つです。エゴグラムは、人の行動や思考パターンを表現するために円形のグラフを用いています。

エゴグラムは、エリック・バーン(Eric Berne)によって提唱されたTA(Transactional Analysis:交流分析)の一部として開発されました。TAは、人々のコミュニケーションや行動を分析し、個人のパーソナリティや関係性の理解を促進するための心理学的な理論と手法です。

エゴグラムは、通常、以下のような要素やパーソナリティの側面を表すセグメントで構成されています:

1. 親(Nurturing Parent): 非常に思いやりのある、保護的な側面を表します。
2. 大人(Adult): 現実的で客観的な思考や判断を示します。
3. 子(Adapted Child): 社会的なルールや規範に従う側面や、反抗的な側面などを表します。
4. 自由な子(Free Child): 冒険的で自由な精神や、遊び心、創造性を表現します。

これらの要素は、個人の性格や行動のパターンを示すものであり、エゴグラムのグラフ上で相対的な位置に配置されます。個人のエゴグラムは、それぞれの要素のバランスや相互作用によって異なる形状や特徴を持ちます。

エゴグラムは、個人の自己認識や他者との関係性の理解、コミュニケーションの改善などに役立つツールとして使用されます。エゴグラムの分析や解釈を通じて、個人は自身の行動や思考の傾向を把握し、より健全な関係や自己成長を促すためのアクションを取ることができます。ただし、エゴグラムはあくまでツールであり、個人の複雑な性格や行動を完全に捉えるものではありません。