セレクティブ‐メモリー

セレクティブ・メモリー(Selective Memory)は、心理学の用語で、個人が情報を選択的に記憶する傾向を指します。つまり、個人が自分自身や自分の関心や価値観に関連する情報を優先的に記憶し、他の情報を忘れたり無視したりすることを指します。

セレクティブ・メモリーは、情報処理の効率化や認知の統一性を促進する役割を果たしています。情報の選択的な処理は、個人が膨大な情報から重要な情報を選び出し、その情報を長期記憶に保持するための認知的なリソースを節約するのに役立ちます。

しかし、セレクティブ・メモリーは一方で情報の偏りやバイアスを引き起こすこともあります。個人の先入観や偏見、個人的な経験や関心事に基づいて、特定の情報を選択的に記憶するため、客観的な情報や異なる視点の情報が見過ごされる場合があります。これにより、認知の偏りや判断の歪みが生じることがあります。

セレクティブ・メモリーは、個人の認知プロセスや情報処理において重要な要素であり、情報の選択と記憶のプロセスを理解する上で考慮されるべき要素です。